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近藤克則教授が、中山人間科学振興財団令和5年度テーマ《健康格差のヒューマンサイエンス》の中山賞大賞を受賞しました!

近藤克則教授は,中山人間科学振興財団 第32回 令和5年度テーマ 「健康格差のヒューマンサイエンス」 に優れた業績を残した研究者であることが認められ,同財団から 『中山賞大賞』 を授与されました。


「健康格差のヒューマンサイエンス」 世界保健機構 (WHO) は健康とは身体的、心理的、社会的に良い状態 (well-being) と定義した。遺伝的要因、栄養、生活習慣などが身体的健康に影響を及ぼすが、胎児期・新生時期の低栄養が成人期の身体・精神疾患を増加させ、寿命を短くすることもコホート調査により明らかにされた。一方、社会経済的な困難はすべての世代の健康状態を悪化させ、疾病の罹患率を上げ、治療成績を低下させるだけでなく、妊娠中、小児期、青年期の社会経済的困難は成人期になってからの健康を悪化させ、寿命を短縮させる。 第二次世界大戦前のわが国は英仏米と同様に所得上位1%の者がその国の全体所得の約2割を占める程、格差が大きかった。戦後しばらくはいずれの国でもその割合は約1割に低下したが、70年間以上にわたる経済成長の結果、米国や英国では国民の所得格差が戦前に戻りつつある。一方、仏国やわが国では社会経済的な公平性が比較的保たれていたが、近年のわが国では経済状況の悪化が続き、所得の地域・個人格差が顕在化し、2018年にはわが国の17歳以下の子どもの相対的貧困率が13.5%と世界平均の13.2%よりも高くなり、わが国のひとり親世帯の相対的貧困率がOECD30か国中最も高いなど,国民の社会経済的格差が顕著となっている。さらに、コロナ禍が格差社会を顕在化させ、健康へ悪影響を与えつつある。 ヒューマンサイエンスとして健康格差を幅広い視点から捉え、その実態を明らかにし、改善に向けた道筋を示す研究が今強く求められる。

―中山人間科学振興財団令和5年度テーマ《健康格差のヒューマンサイエンス》― 【中山賞大賞】 千葉大学予防医学センター 近藤克則教授 受賞テーマ:健康格差と健康の社会的決定要因に関する学際的研究


第32回贈呈式

日 時:2023(令和5)年9月18日(月・祝)12:00~13:00 贈呈式

会 場:如水会館1階 レストラン ジュピター

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