抄読会を開催致しました
8月17日(水)の院ゼミにて抄読会を開催致しました。 今回は博士課程1年の加賀田 聡子さんが担当されました。
Jisca S. Kuiper,Marij Zuidersma,Richard C. Oude Voshaar,Sytse U. Zuidema,Edwin R. van den Heuvel,Ronald P. Stolk,Nynke Smidt. Social relationships and risk of dementia
:A systematic review and meta-analysis of longitudinal cohort studies. Ageing Research Reviews 2015,22,p.39–57.
(抄録) 社会的関係性と認知症の発症との関連について明らかではない.そこで,一般集団における様々な社会的関係性に関する要因と認知症の発症との関連について調査した19本のコホート研究について,システマティックレビューを行った.リスク比と95%CIは,変量効果モデルのメタアナリシスを用いて統合した.その結果,社会参加の低さ(RR:1.41(95%CI:1.13~1.75)),ソーシャルコンタクトの不自由さ(RR:1.57(95%CI:1.32~1.85)),孤独(RR:1.58(95%CI:1.19~2.09))と認知症の発症リスクとの間に関連がみられた.ソーシャルネットワークのサイズと認知症との関連には一貫性がなかった.また,ソーシャルネットワークの満足度の低さと認知症の発症との間には関連がみられなかった(RR:1.25(95%CI:0.96~1.62).結論として,社会的な相互作用が弱いような社会的関係性の要因は,認知症の発症との間に関連がみられた.社会的相互作用の弱さと認知症の発症との関連の強さの程度は,既に認知症のリスク因子として明らかとなっている低学歴,運動不足,高齢者のうつ病と同程度であった.
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